脳はとても食いしん坊

脳はとても食いしん坊であることをご存知ですか?
私たちが必要とするエネルギーのうち、20%は脳が消費しています。これは成人の脳のエネルギー消費量です。
子供の脳は更に多くの割合でエネルギーを消費しています。
脳は24時間365日休む間もなく活動を続けています。たとえリラックスタイムであっても、就寝中であっても脳が休むことはないのです。
その上、考え事をすればさらにハードワークをこなすことになります。
ブレインフードと脳のパフォーマンス

脳が昼夜休みなく働き続けるための燃料となるのは「食べ物」です。
解糖系や糖新生など、エネルギーはどの様な代謝経路を辿るにしても、食事として外から摂取したものを活用する以外の方法はありません。
そのために、食事の影響は脳の働きに直結しています。食事内容によっては脳にエネルギーを供給するという良い作用だけでなく、脳に悪影響を与えることもありうるのです。
最近、ストレスが脳の働きや免疫系に悪影響を与えるという事実が急速に周知されつつあります。脳は代謝系や免疫系、内分泌系、神経系の制御を行う指令塔です。
そして、食事は脳に栄養を供給しています。つまり食事の内容は脳のパフォーマンスのアップダウンを支配し、このことによって全身に様々な影響を与えているのです。
脳のパフォーマンスをアップさせる栄養とは

ハーバードメディカルスクールでも、「脳はプレミアムな材料を供給された時にパフォーマンスが最大化する」※と表現しています。
プレミアムな材料とは高級な食材を意味するものではありません。プレミアムな材料とは、例えばオメガ3の含まれる青魚を選ぶなど、脳のパフォーマンスを最適化させる食材の選択を基本とし、この組み合わせ、食べ方という食習慣そのものへと発展させていきます。
仕事や勉強、プライベートに行き詰ったと感じた時、それはひょっとすると脳の栄養不足なのかもしれません。一度立ち止まって脳の栄養について考えることは、ストレスマネジメントや脳のパフォーマンスアップ、QOLのアップにつながっていくことでしょう。
<参考文献>
Harvard Health publishing , Nutritional psychiatry: Your brain on food
2020年6月26日参照