お屠蘇とは?

平安初期に中国から伝わった延命長寿のためのお酒です。
屠蘇(とそ)とは1年の邪気を払い、元旦の朝に無病や長寿を願って頂くお酒です。本来は「屠蘇散」そのものの略語ですが、次第に、屠蘇散を漬けこんで作られたお酒を示す言葉になりました。
今日ではみりんや日本酒に「屠蘇散」と呼ばれる薬効成分を漬けこんで作られたものを「屠蘇」と呼んでいます。これらの原材料には様々な健康効果があるため生薬と考えられています。正月の祝儀に用いる祝い酒であり、生薬でもあるのです。
こんどのお正月はご自宅でお屠蘇を手作りしてみませんか?美味しいお酒を用意したら、いくつかのスパイスを2,3日漬け込むだけで、驚く程美味しいお屠蘇を作ることができます!今日はそのポイントと作り方をご紹介します。
屠蘇散とは?
屠蘇散は屠蘇に使われる薬効のある原材料を調合したものです。組み合わせには諸説がありますが、5種類程度の原材料を組み合わせています。
- 山椒
- 防風
- 白朮(びゃくじゅつ)
- 桔梗
- 桂皮
- 大黄
これらが代表的な屠蘇散の原材料です。
味わいや健康効果等により、さまざまなアレンジが可能です。
自家製お屠蘇の作り方

<基本の配合>
- 日本酒又はみりん:150cc程度
- スパイス:シナモン1本
- 八角ほんのひとかけ(割って小さくする)
- 陳皮:2~4枚程度(よく洗ったミカンの皮で代用可能)
- クローブ:1個
- 実山椒:3粒(塩漬けなら水に漬けて塩抜し、水気をふき取る)
<作り方>
- 殺菌したビンにスパイスをいれる
- 美味しい日本酒を静かに注ぐ(ここでは山梨県の七賢という日本酒を使用しました)
☆2,3日後に美味しく飲めます。
※クローブや八角の香りは漬け込み時間が長くなれば香りが強くなります。フルーティーな香りがお好きな方はお好みで陳皮の量を調整してみて下さい。
このお屠蘇のレシピはもっとも基本形のレシピです。色々なスパイスを増やして組み合わせや配合を工夫し、ちょっとしたコツでもっと旨味を引き出すことができます。
また、ベースのお酒が異なれば、その味わいを生かす比率や配合は様々にアレンジが楽しめます。
まずは基本をおさえ、色々なアレンジをたのしんでみてはいかがでしょうか?